がじゅくの指導方針
1人ひとりのアイディアやイメージを大切にします
幼稚園や学校での美術教育は先生1人に対してクラスの人数が多くなり、限られた時間の中で授業を行うためには制作の手順をタイムスケジュールの中に配置していくでしょう。つまり決められた手順や方法をこの時間までに進めさせるということで授業が成り立っています。
そういった学校教育の中で子供1人ひとりの自由な発想から生まれるアイディアやイメージを形にしていくことができるのでしょうか?また、1人ひとりのパレットや紙の上で進行している出来事に目が向けられるのでしょうか?
作品とはひとつひとつのプロセスを積み上げた結果だと思います。同じプロセスを踏ませるのではなく、1人ひとり異なるプロセスを通過することで個性豊かな表現が生まれるのではないでしょうか。
がじゅくが大切にしているのはお子様1人ひとりにきちんと目を向けて、些細な事にも耳を傾け、思いを形にできるよう導くことです。
「がじゅくの7つのポリシー」
個性を大切にしますが、放任ではありません
自由な発想やこうしてみたいなどの自らの意思は描いたり作ったりする上でとても重要な事です。お子様のそういった気持を大切にしますが、ただ見守っているだけでは教育とはいえません。
がじゅくの指導方針は個性を引き出すために必要な造形力や考察力などを身に付けてもらえるように7つの方針に則っり、塾生1人ひとりに合わせて絵画造形実技指導をおこないます。
(1)必要な用具は自分で考え準備します
イメージを形にするには「発想」「計画」「実行」の3つの要素を踏まえることが必要です。制作を始める前に用具を選びながら3つの要素を考えてもらいます。
(2)絵画造形活動の基本は観察です
描き作るということは、形や色彩を知る必要があります。そのため描こうとする対象をよく見て観察することがとても重要です。対象を観察する習慣が身につくように「見る」「描く」を踏まえた描く姿勢から教えます。
(3)白と黒の絵具は使いません
モノクロ(白黒)のデッサンや水彩以外では絵具やクレヨン等の白と黒を使わないのは、「明るさ=白い」「陰=黒い」といった安易な固定観念を植え付けないためです。また、透明水彩絵具などでは白は画用紙そのものの色を利用して絵具の濃淡を使って明るさを表現します。陰にも色彩はありますし闇のような暗い所を除けば暗い中にも明るさはあります。白と黒の絵具はそういった明暗の情報を白か黒かのように単純化してしまうのです。
(4)1本の鉛筆、3原色の絵具のコントロールの習得を重視しています
鉛筆は濃い(柔らかい)から薄い(硬い)といった濃さの異なる種類があり、絵具は12色や24色といった沢山の色彩があります。それらを自在に使えるようになるには、筆圧による濃淡、3原色からの色の成り立ちや明度・彩度・色相についての理解とコントロールが必要なのです。
(5)デッサンは割り算です
デッサンに限らず平面構成や立体造形など造形活動では「絵の割り算」を知らないと思った通りには描き作れません。画用紙のどこにどの大きさで描くのかを考え、その範囲に収まるようにするためには、端から(または中央から)順番に描き足していったのでは範囲に収めることが困難です。画用紙全体を把握しその範囲をレイアウトして、範囲の中を幾つかに分割して考えていかないといけないのです。そのような「絵の割り算」はとても難しいものですが、時間をかけて様々な方向から教えます。
(6)鉛筆はカッターで削ります
絵を描くとき鉛筆削りで削った鉛筆は使いにくくなるので、カッターナイフを使って削ります。子供がカッターナイフを使うのは危険だと遠ざけず、正しい使い方と危険性を教えて刃物が正しく使えるように教えます。カッターナイフだけではなく幅広く用具や道具が正しく安全に使えるように教えます。
(7)つなぎ作業着は安全のため着用します
つなぎ作業着は汚れを防ぐためだけではなく、様々な用具や材料を使った制作中の思いがけない怪我などから身を守ってくれます。夏などは暑く感じられるかもしれませんが制作中は必ず着用してもらいます。また、つなぎを着ることで制作に向けた集中力のスイッチにもなってくれるでしょう。
お子様に安全安心な画材を使います
基本教材の絵具は長野県で作られている「まっち絵の具」です。
まっち絵の具は、有害化学物質等は一切不使用。絵の具だけでなく容器からパッケージに至るまで、 身体や環境に優しいものだけで作られているので、 小さなお子さまにも安心して使って頂けます。鮮やかな発色と滑らかな描き心地にこだわった、 手作業で丁寧に作られた水彩絵の具です。
出典:株式会社まっち|まっちについて
クレヨンは株式会社サクラクレパスの「クレパス太巻き」です。
・のびのびと自由に描けるように作られたクレパスです。
・均一なやわらかさなので、混色・重色が自由にできます。
・子どもたちの手に合わせた太さとやわらかさを兼ね備えていますので、折れにくく、面塗りも線描きも自由自在です。
出典:株式会社サクラクレパス|クレパス太巻き24色